某日、朝、やりきれぬ気分で最上川捜索の予定を変える。次回の捜索メンバーは現在、松浦・上田・ごーいち・大吾さんの4人。あと2人、新たに探さねばならない。気を落としても仕方ないし、天候にはかなわないのだが、なんとも言えぬ歯がゆさ。午前中、某企画の打ち合わせのために赤坂へ。井上さんと待ち合わせて、永田町の中華「春秋」へ。井上さんから細田昌志著『力道山未亡人』と瀬々敬久著『映画群盗傳』をいただく。どちらもアタシの好物でありがたい。でけえビルで驚くほど早いエレベーターに乗って、メチャオサでスノッブな店で驚いた。こんなとこで飯食うのかよ。よかったよ、シャツと長ズボン履いてきて。まあ、足元はビーサンだけど。ここで木竜麻生さんとモノポライズの新井さん、アニモのソン・カンギくんと密談。カンギとはもう10年以上の付き合いなので、こんな形で会うのが不思議だ。飯後もアニモの事務所で密談。これが形になったら面白いだろうな。夕方に解散し、新宿3丁目へ。藤井千帆さんと中華屋「九龍」で飯。藤井さんから大江健三郎の『動物倉庫』の本読みを相談される。もちろん「舞台は苦手だけど、藤井が演出するならやるよ」と伝える。アタシも昔、三浦誠己さんにケツを叩かれて色川武大の『狂人日記』を舞台で企画した。初めての企画で大変だったけど、とても勉強になった。だから藤井さんにも「やりたいならやるべきだゼ。無理してでもやれ!」と、ケツを叩いた。アタシもこうやって後輩から声がけしてもらえて嬉しい。さあ、藤井さんはやるのでしょうか? 頑張ってほしいなあ。
某日、朝、メダカの水換え。倅が学校から持ち帰ったミニトマトが枯れかかっている。仕方なく手入れする。午前中、電車で某所へ。移動読書は細田昌志著『力道山未亡人』。大西信満さんと待ち合わせて、タイ料理で昼飯を食う。大西さんとおおらかに語り合う。そのまま西国分寺に出て、『2nd』の編集・生田目くんと待ち合わせて最上川の飛脚小判捜索遠征に必要な資材の買い出し。川中で砂利を運搬する方法を考え、なるべくお金をかけないで最低限の資材を買う。まず、水中班(マツーラ・大吾さん)が川底からアマ壁に溜まっているジャリをバケツにすくって、岸で待つ陸上班にロープで引っ張ってもらう。バケツには浮力として浮き輪をつけて、引っ張りやすくする。陸上でバケツのジャリをあけて、中に小判や2分銀がないか確認する。基本的にこんな捜索方法だ。バケツを引く為のナイロンロープやカラビナ、杭、捜索用の熊手などを購入。予算が限られていたが、なんとか収める。夕飯がてら、生ちゃんが「くるまやラーメン」に行きたがったので、味噌チャーシューメン大盛りを食う。サービスエリアで食うラーメンみたいだ。しかしこのラーメン屋は、アタシの地元にずーっとある。不思議と潰れない。アタシも初めて食った。倅にお土産で、リサイクルショップで買った「戦国武将シリーズ第一弾 川中島の合戦旗」という不思議な品を献上。プラモデルのような箱に入っていたので、大層なものを想像してなかったのだが、開けたら旗が2×2メートルあるバカデカ上杉軍旗だった。あまりのデカさにカミさんが「こんなゴミを買ってきてバカじゃないの! すぐ捨てなさい!」と、キレていた。しかし見事な戦旗にアタシも倅もウットリだ。このシリーズ、集めてみたいな。
某日、午前中、最上川の飛脚小判捜索の為に昨日買い出した資材を、システム通りに組み上げる。予定していた必要分を購入したつもりだったが、実際やってみたらまだカラビナが足りない事が判明。必要分を買い足しに行く。カラビナとナイロンロープを結ぶ際には漁師結びで縛る。ここで釣りの知識が役立った。夕方までかけて準備して、道具を実家に運ぶ。これから最上川に入らないとわからない事がたくさんあるが、なるだけ準備は整えておきたい。夜、倅とカミさんと庭で花火をする。倅はまだ花火が怖いらしく、持てない手持ち花火があっておかしかった。寝る前に細田昌志著『力道山未亡人』を読み終わる。
某日、台風が関東を直撃。内装仕事の仕事始め予定だったが、現場が休みになる。朝から庭の台風仕舞いをして備える。近年最強クラスとの予想で、ニュースでも台風情報一色。裏の柳瀬川の反乱が怖いが、予想より雨が降らなかった。今日は映画に行く予定だったが、カミさんが「こんな台風の時に出歩くバカがどこにいんだ! ココにいたか!」と、ひとりで突っ込んでいて笑ってしまった。仕方ないので、倅とカミさんと配信で、ピート・ドクター監督・ロニー・デル・カルメン監督『インサイド・ヘッド』を観た。前評判が高いのを知っていたが、面白かった。ビンボンが忘れられてしまうのは悲しかったし、『ネバーエンディング・ストーリー』を思い出した。夜、ずーっと服部文祥さんがでているユーチューブを見てしまう。服部さん、面白い。
某日、台風一過で晴天。メダカの水換えし、庭を片付ける。雑草にでかいイモムシがモゾモゾしていて、日に日にでかくなる。これを観察するのが最近の楽しみだ。日記作業や雑務をこなし、最上川遠征のための新たなメンバーを探す。浦山佳樹くんと坂口アオイくんに声をかけたら、二人とも好反応。やっぱ宝探しって男心をくすぐるのだろう。上田くんの方でも宮本行さんをお願いしたらしく、結局、アオイには我慢してもらう事に。なんだか俳優色の濃いメンバーになったな。俳優がいかに暇かってことがバレちゃうな。今回の予定メンツは、大吾さん、上田くん、ごーいち(嶺豪一くん)、浦山くん、宮本行さん、アタシの6名になりそうだ。午後、倅と所沢をウロつく。カミさんから「こんな暑い時期に外出るな!」と怒鳴られたが、夏休みのプールが(学校も市民プールも)中止になって行くとこのない子供たちがかわいそうだ。うちでウダウダしてるよりナンボかいいだろう。しかし、アタシもお金がないので、図書館に行って本を借りる。夜、K組『G』の決定稿を読む。
某日、午前中から倅と大泉の映画館へ。ケルシー・マン監督『インサイド・ヘッド2』を観る。主人公が成長し、思春期の子の物語。今作も面白かったが、ビンボンが出てこなくて残念だった。帰りに倅が軽い熱中症になってしまう。気をつけて首筋を冷やしたり、水分取らせたりしていたのだが。うちに帰ると元気になってホッとした。アタシたちが映画を見ている間、カミさんはお米を買いにスーパーを回っていたそうで「3軒回って、1軒も売ってないのよ、お米が! 『地震に備えろ』ってテレビでやってたから、お米を買い占めちゃったんだ!」と、激怒している。テレビで言ったからって買占めに走るなんて、大正時代じゃねえんだからそんなわきゃねえだろうと、アタシが生協やコメリを回って見たのだが、マジでお米が売ってない。こりゃあ困った。明日からおまんまが食えねえじゃねえか。汗だくでコメを探し回ったが、結局見つからず。実家から分けてもらうことにした。おいおい、どうなってやがんだ! 買い占めを煽るような報道しやがってよお。こうなったら一揆を起こすぞ! 為政者のうちをうち壊して回るぞ! カミさんと一緒に、怒るもののそれで米が手に入るわけもなし。参ったなあ。夜、水澤紳吾さんと電話。上田くんと遠征についても話す。寝る前に『G』のシナリオを読む。