某日、朝、原稿作業をするがあまり進まず。昼、倅とカミさんと飯能へ。飯能駅からバスでメッツァビレッジまで行き「宮沢湖温泉 喜楽里」というラドンセンターに行く。昼飯に施設の食堂でわらじカツ丼を食う。まあ、温泉施設の飯だし美味くはないが不味くもない。倅と温泉に入る。小1ながら結構我慢して温泉に浸かっていた。露天風呂は風景もよく気持ちよかった。温泉を出たら、ムーミンパークの近くにあるお店をブラブラ巡る。アタシは寒くて仕方ないのだが、倅はジャンパーも着ずにキャッキャしていて信じられなかった。夕方からムーミンパークへ。ムーミンなんか興味はなかったが、カミさんがタダ券をゲットしたらしい。そもそもムーミンって読んだことないわ。だけど、ムーミンショップで「スティンキー」という毛虫みたいなキャラクターが気に入ってしまう。なんだか愛嬌があっていいじゃない。ワッペンのくじ引きをしたら、「スティンキー」が当たって本当に嬉しかった。早速お財布につける。クソ寒かったが、ビーサンで来てしまった自分が悪いわな。あまりバエないプロジェクションマッピングを眺め、貧乏くさい玉転がしゲームをした。最後に花火を見る。冬の花火だがなかなかよかった。寒さに震えながら帰る。夜、ウエダ君に連載の原稿の前編部分の初稿を送る。後編部分は来週まで待ってもらう。原稿作業は調子よく書いていたのだが、1度止まってしまったらなかなか進まなくなってしまった。寝る前に『ジェネレーション・キル』を観る。
某日、休日なので当たり前だが倅がいる。カミさんはアタシが倅の面倒を見ないと不機嫌になる。でもアタシも原稿を書いたり日記を書いたりしたいのだ。その塩梅を間違えると惨劇になるので、そこは上手く見極めないといけねえ。午前中は倅の宿題をみて、終わったら『鬼滅の刃』を一緒に観る。午後、カミさんが倅と買い物兼釣りスピに行ってくれたので、その隙に溜まった日記を書く。今まで日記はできる限り当日に書いていたのだが、最近はその時間もなく、溜めて書くようになった。当日に書くと物事を消化しておらず時系列にあった事だけを書いていたが、時間があくと物事が消化されて読み手を意識して書けるようになったと思う。ただ、書くための時間が必要になるのだが。書く事自体は好きなので、書き物をやっている時間は楽しい。しかし、連載で詰まる経験がなかったので「こりゃあ結構難儀だな」とは感じた。好き勝手に書ける日記は自由で何でもありだから、楽しめるんだけどね。日記もしばらくはこのまとめて書くスタイルでやってみようかな。カミさんと倅がいない2時間でこの1週間分の日記も書けた。夜、ウエダ君から連絡あり。第3回の内容での相談。メールでやり取りするのも大変なので電話で話す。結局ウエダ君は優しくてアタシの好き勝手面白いようにやらせてくれる。こんな自由でいいのだろうか。取り急ぎ修正版を出す。
某日、内装仕事で館山遠征。朝5時起床で東京駅に向かい高速バスに乗ろうとしたが、現金がない。仕方ないのでATMに行くと、まだ開いていなかった。月曜日の朝ってATMが開くのって7時からなんだ。知らなかった。仕方ないので待合室で藤崎武男著『歴戦1万5000キロ』を読む。ブックオフで安く買った本だが、これがなかなか面白い。『バンド・オブ・ブラザーズ』のようにドラマシリーズで企画したらいいんじゃないかな。7時の開店と同時に金を下ろして、館山まで移動。太田さん、伊藤くん、藤田さんと合流して什器の仕上げ作業。昼飯はいつも抜くのだが、どうしてもラーメン屋「おかもと」のバラナンラーメンが食いたくて、食いに行く。相変わらず親父さんとオバさんが独特のペースでやっていて「あれ? 注文忘れてんのかな?」って不安になったが、バラナンラーメンは異様に美味かった。夕方、社長の周平さんがやってくる。作業後、太田さん、伊藤くん、藤田さんと釣り。太田さんが発見した「相浜漁港」へ夜釣り遠征。伊藤くんは自在キリで中指を裂いてしまっているので、みんなの応援。相浜漁港は小さいし船も少ないのだが、ここが大当たりだった! 太田さんにアジングを習って、ジグ単で釣りを始めたのが初夏。そこから釣果を上げることなく竿を振っている日々だったが、とうとうバカ釣れした。赤ラメのワームを使って表層を狙っていたら急にグッと竿を引かれ、緩めてあったドラグからラインが引っ張られて驚く。あまりに驚いてドラグを閉めるのも忘れ、ひたすらリールを巻いた。海面からぶっこ抜くのが不安になったが、無事にアジを上げることができた。25センチを超えるマアジ。いやー、嬉しかったなあ! それから投げるたびに当たりがあって、20センチオーバーを3匹を立て続けに上げる。もう嬉しくって嬉しくって、倅に電話をかけて自慢してしまった。(10分くらい電話して再び竿を出したら、アタリが極端に落ちてしまったが)藤田さんもサビキでアジを上げていたので、ちょうど群れが回っていたのだろう。太田さんだけ上げてなかったので、アタシの使っていた赤ラメワームを渡すと、1投目で尺近いアジを上げていた。「マツ、赤ラメ効く! すごいわ!」と師匠である太田さんが褒めてくれる。や、アタシが凄いワケじゃなくてワームを作った会社が凄いのだが「太田さん、やっぱ赤ラメっすわ!」とはしゃいでしまう。そこから太田さんも3匹上げて、バケツにアジが入りきらなくなったので終了。皆、思わぬ釣果にホクホクしていた。「アタシの釣り方は間違っているのか?」と疑う日々だったが、結果を出すことで自信がついた。現場に帰って、太田さんに習いながらアジを3枚下ろしにして、刺身にする。小ぶりのアジは塩焼きに。現場にはまだコンロが設置されていないのでメスティンでご飯を炊く。米炊きは伊藤くんが担当。藤田さんは焼肉を担当。各自、自分の任務を確実にこなし、夕飯。周平さんも合流して、皆で飲む。アジはバカ美味い。これなら毎日食える。酒も進んで、深夜1時ごろ周平さんがアタシに絡み出し、ケンカになってしまう。どうしても周平さんの言い分に収まらず、1発だけ引っ叩いてしまった。太田さんと同部屋で寝る。就寝時、太田さんから「マツ、気持ちはわかるけど周平もいろいろあるんだよ。そこをわかってあげてな」と、諭される。そりゃそうだ、酔っ払い相手に本気になっちゃダメだよな。反省していると「マツ、明日何時に起きる?」太田さん、釣りの方が気になってるじゃん! 「5時に起きましょう」と言って即寝。
某日、内装仕事で館山。5時に起きる。が、太田さんを起こすのは悪いかなと迷っていたら、太田さんが着替え始めたのでアタシも支度する。他のメンツは流石に寝入っていたので、二人で相浜漁港へ。地元のおじさん連中が朝マズメを狙ってもう竿を出していた。5時半くらいから竿を出す。風が強かったので今日はあまり期待していなかったのだが、すぐにアタリがあって20センチ越えのアジを上げる。こうなると自分が一端のアジンガーになったと勘違いしてしまうよな。太田さんもアジを上げていて、こうなるとお互い無駄口も叩かず、釣りに集中する。今朝は表層があまりアタリがなかったので底狙い。2、3投すると1匹釣れる感じ。アタシは4匹、太田さんは6匹上げて終了。小一時間しかやらなかったが、満足。太田さんと「今朝は刺身じゃなくてナメロウにしよう」なんて話しながら現場に帰る。嬉しいなあ。釣れるとこんなにハッピーなんだな! 太田さんとナメロウを作るが、肝心の味噌がない。買い出しに行くのも面倒なので、お湯溶きインスタント味噌汁の味噌をそのままぶち込む。周平さんも起き出して、ナメロウに生姜とニンニクを入れた方がいいとアドバイスをくれた。朝からハッピーな飯。本日は伊藤くんと現場の不要材や道具の引き下げ。ハイエースとランクルにバタバタ積み込む。館山の物件ももう最終盤だ。昼、皆は飯を食いに出たが、アタシは昼寝。午後、現場の器具取り付けや片付けをして、太田さんの車で川崎まで送ってもらい帰る。帰りの車中はずっと釣り話。アタシもいよいよアジングロッドが欲しくなる。今はライトショア用の万能竿なので、『2nd』の原稿料が入ったら買っちゃおうかしらん。おうちに帰ったら、即、倅に釣り自慢。倅も「釣りに行きたい」と言うので、館山釣行を約束する。倅はゲーセンの釣りゲームが好きなのだが、実際にオカッパリで竿を出したことがない。本当の釣りの方が楽しいぜ!
某日、内装仕事で工房作業。館山から引き下げた道具を片付けて、不要材の整理。使わない木材を切り、まとめる。不要塗料は廃液処理をする。1現場終わって材料を引き下げると、工房がパンパンになってしまうのですぐに処分しないとダメなのだ。この工房も手狭になってきたなあ。周平さんは大田原の現場に現調。週末に倅を連れて館山に泊まっていいか聞くと、快く許可してくれた。先日あんなことがあったのに器がでかいなあ。太田さんも週末は館山にいるらしいので、相浜に連れて行ってくれるようにお願いする。作業後、恵比寿へ。今夜は『十一人の賊軍』の俳優部で集まって飯会。山田孝之くんの紹介で「勝又」という焼肉屋さんで飲む。賊軍メンバーを始め、15名が集まった。京都から本山さんも参加。アタシは一応、年齢が上の方なので口座にあるだけの(といっても2万だが)現金を下ろしてきたが、出てきた肉が異様に美味いのでちょっと不安になって、隣に座っていた佐野和真くんにそれとなく相場を聞く。「マツーラさん、ここ会員制のお店らしいんですよ。コースで1万以上します」なんて力強く断言されてしまい日和る。どんどん出される値段がわからない肉にアワアワしてしまう。まあしばらくしたらそんなことも忘れてワイワイしていたのだが。支払いの段階になって焦っていたら、山田くんが全て出してくれた。それでは悪いからせめてと「形だけでも受け取って」と持ち金を出すと「形だけってなんですか! 受け取れませんよ」と受け取らない。ちょっとホッとしながら「ありがとうね、ごちそうさまです!」と金を引っ込めると「はえーな!」と突っ込まれた。2軒目、3軒目と支払いは山田くんと千原せいじさんがやってくれた。ありがたい。しかし、いわゆる収入のある職業俳優の飲み方ってこんな感じなんだな。カルチャーショックを受けた。今回の参加メンツでバイトしているのってアタシだけだったもんなあ。アタシが敬愛する先輩方の飲み会とは全く趣が異なっていた。アタシは終電があったので途中で失礼する。夜、東龍之介くんと電話。アタシが思っていることを伝える。
某日、『あるとしか言えない。かもしれない』の原稿を書く日。カミさんから「アンタいい加減にしなよ。なんで仕事休んでんだ? はあ? 執筆だあ? フザケンナ穀潰し! テメエは寄生虫だ、タニシだ!」と熱烈応援を受けたので、アタシの執筆場所である「カフェ・ド・クリエ」に逃げ込み、古いパソコンを持ち込んでパチパチする。「2nd」誌の年末進行や、1月号を雑誌発刊しない都合で、早めに原稿を出さなければいけないのだ。ウエダくんとは今週中に書いて出すと約束をしていたが、週末は倅を連れて館山に行きたいので、今日書き上げなければならない。「この原稿はウェブ掲載になるのか、次号の雑誌掲載にするのか決めたいので早めにもらえます?」と敏腕ウエダ編集長に言われたのだが、先週書き上げることが出来ずに、1週間締め切りを伸ばしてもらった。何度かトライするもなかなかまとまらず文字数を大きく越えてしまう。今日は思い切って新たに書き直した。すると、アラ不思議。ツラツラと書けるのだ。文字数もいい感じにまとまったので、ウエダくんに送りつけた。予想より大幅に早く書き上げることが出来たので、ルンルン気分で「オリオン書房」に寄って、古今亭志ん生著『志ん生芸談 増補版』と阪口克著『家をセルフでビルドしたい』を購入。アタシも海のそばにセルフビルドで小屋を建てて、たまにセリフが少なくて芝居場が多くてギャラが高い仕事をしながら毎日釣りをして暮らしたい。先日の荷運びで腰のピキピキが怖いので、ご褒美を兼ねて指圧に行く。60分全身コース。今日はやる気なさそうなオバサン先生だったので「ハズしたな」と後悔していたのだが、いざ指圧になるとイイトコをゴリゴリするゴリ系ほぐし師だったので嬉しかった。気持ちよかったなあ。夜、倅と『鬼滅の刃』を観る。とうとう刀鍛冶の里編まできてしまった。寝る前にアメリカのドラマシリーズ『チェルノブイリ』を観る。ウクライナ人やロシア人が英語を喋るのがとても違和感。しかし攻めた内容で、金もかけているなあ。