某日、某組『●』の撮影で、朝、新宿集合。撮影後にスタッフの方々と呑んでた日だったが、公式発表後に掲載します。すみません。
某日、某組『●』の撮影で15時ホテル出発。この日も後日掲載になります。なんだか心苦しいのですがすみません。現場のことを書きまくっちゃったので。一応、オールアップでした。
某日、昨夜というか今朝、風呂に入って着替えたらもう8時だった。2時間だけ寝て、10時にチェックアウトし、日立駅から帰る。午後、うちに着くがそのまま夕方まで寝てしまう。夜、学校から帰った倅とアニメの『鬼滅の刃』を観始める。なんで今更、『鬼滅』かと申しますと、倅はチャンバラが好きで、カミさんから『鬼滅』の話を聞き、でも一人じゃ怖くて観れないからアタシの帰りを待っていたそうです。アタシもあまり興味がなかったのですが、2、3話まで観たら『鬼滅』の世界観にのめり込んでいました。なんだよ、面白いじゃないの。カミさんが長風呂している間は、倅と『鬼滅の刃』を鑑賞する事にする。流行り物に興味を持てないタチなのですが、流行るには流行るだけの理由があるんですな。夜、U-NEXTでスコセッシ監督『ゴッドファザー2』を観る。
某日、内装仕事で工房作業。朝、久しぶりに門前仲町の工房へ。移動中、ユヴァル・ハラリ著『21世紀の人類のための21の思考』を読む。この本もなかなか読み終わらない。内容が充実しているのと、思考をしながら読んでいくのでどうしても時間がかかるのだ。工房では館山用の什器制作。伊藤くんやハジカミの皆に会うのもしばらくぶりだった。白石組や片山組で、工房には来ていなかったもんな。館山の現場には行ってたんだけど。久しぶりに作業をすると微妙に勘が狂っていて、スライドで切り損じをしてしまう。うー、もう伊藤くんの方が圧倒的に上手くなってるよな。まあ、そんなもんだんべ。周平さんから、鹿の頭蓋骨をもらった。倅へのお土産にしよう。夕方まで作業して、新宿へ。ケーズシネマで坂本礼監督・中野太脚本『二人静か』を観る。主演の水澤紳吾さんやぎぃこさん、希志真ロイさんがいて立ち話。劇場では本作プロデューサーの森田さんやケーズの家田さん、渡辺謙作さんとおしゃべり。映画の内容も知らずに観る。『二人静か』とんでもない映画だった。ここまで切実で、切羽詰まった映画体験は初めてかもしれない。映画を観ている間、ずっと歯を食いしばっていて顎が痛くなった。坂本さんが監督だからとか、水澤さんや西山さんがやってるからといった忖度なく、凄い映画。現在の日本の見たくない部分、それは夫婦間の関係においてもだが、それを遠慮なく描くし、劇的な結末もない。まさに辛かろうが人生は続くし生きなきゃいけないってそんな映画だった。坂本さんの映画は、結構観てきたが、今作はずば抜けていると思った。水澤さんも代表作になるくらいイイ芝居だったなあ。舞台挨拶は川瀬陽太さん、水澤さん、ぎぃこさんで登壇。上映終了後、「石の家」へなだれ込む。水澤さん、ぎぃこさん、川瀬さん、森田さんや謙作さん、ケーズの家田さん、酒井さん(川瀬さん曰くケーズの狂犬兄弟)、伊藤清美さん、仁科貴さん、ロイさん、他にもいたかもしれないが皆入り乱れてワイワイやる。『二人静か』の感想も、賛否(否じゃないけど凡だと言っていた)分かれて、それも良かった。これだけ皆が内容について言いたがるってそれだけイイ映画だったって事。しかも酒を飲みながら、深い所まで作品の本質を話し合っている。それでイイのだ! アタシは誰がなんと言おうと、すごい映画だったと思うし、『二人静か』は多くの人に観て欲しい。こんなすごい映画が、日本でもあるんだぞって自慢したい。水澤さんがベロッベロになって11時半に解散。『二人静か』を4週かける英断をしたケーズシネマに感謝。そして、私も微力ながらケーズに人を呼びたい。帰りの電車で、友人にオススメメールを出す。
某日、倅の授業参観。最近の学校では定期的に参観をしているのかな? アタシの頃ってそんなに年に何度も参観日がなかった気がする。今日は「走ろう会」という持久走の授業と、音楽の授業をカミさんと二人で参観する。持久走では無理せず、マイペースでかったるそうに走る姿を、音楽の授業では退屈そうにハナクソばっかほじっている倅の姿を拝見。倅は学校がつまんねえんだろうな。全く話を聞いてねえ。まあ、アタシもそうだったか。廊下に「ともだち」ってテーマで描いた絵が貼られていて、倅の絵には猫が2匹(多分、タロとむっちゃんだろう)描かれていた。あとアタシとカミさんらしき姿。ともだちって感覚なのかな? 倅が帰ったが、アタシは昼寝してしまう。夕方、一緒に『鬼滅の刃』を観る。夜、日記を数日分書いて、ネットフリックスで、デヴィッド・フィンチャー監督『ザ・キラー』を観る。映画館まで我慢できなかった。観て、「映画館で観るべきだった」と後悔。寝る前に『二人静か』の事を思い出す。水澤さんの芝居、やっぱ凄い。あれだけ不器用で人の良い男を演じる事ができる俳優っているだろうか? 水澤さんの佇まいが神がかっていた。「シータケ」のシーンは、若い子の穴をほじって浮かれた中年男の喜びを見事に体現していたが、のちに「シータケ」を歌う娘の映像を眺めているカットがあり、その事実に凍りついてしまった。アタシにはあんな芝居できない。怖い。
某日、朝から倅とホットケーキを焼き、お掃除。昼前に寝てしまう。なんだかいくら眠っても寝足りない。午後、起きたら倅の友達が遊びに来ていた。夕方、TAMA映画祭のある視点部門に選出された奥野俊作監督『冬物語』の登壇で、京王永山のベイブホールへ。TAMA映画祭はボランティアの映画祭スタッフにより運営されていて、アタシが初めて俳優として呼ばれた記念すべき映画祭でもあるのだ。10年以上前に参加した時、ほかの作品のティーチインで某俳優さんにヤジを飛ばした事を思い出した。当時は「アタシにその役をやらせたらもっと面白い芝居ができる」って根拠なく思い込んでいて、登壇した(商業作品にも多く参加している)先輩俳優を勝手に敵視して、悪態をついた。なんであんなにイキってたんだろうなあ。当時その先輩俳優は40代だったと思う。今のアタシと同じ世代。アタシも若い世代に喰い掛かられる年齢になってきたのだろうか? 年齢的にはそうかもしれないが、アタシ自身当時とあまり変わっていない気がする。まあ、理由なく喧嘩売られたら返り討ちにしちゃうもんね! って妙に意気込んで会場入りしたが、ギラギラした目で睨む若い子が見当たらずちょっと残念。TAMA映画祭のスタッフさん達と、アタシの独断と偏見にまみれた映画観をペラペラ話し、奥野監督、山本奈衣瑠さん、植田紗々さん、伊島空くんと再会。ヤーヤーしているうちに本編『冬物語』の上映となって、初号試写以来2回目の鑑賞。初号では自分の拙い芝居の反省で冷静に映画を観れなかったが、今回は映画の内容と向き合って観れた。うん、面白い。破綻を恐れず物語の飛躍や省略がなされていて、奥野さんの映画愛を感じる。登壇ではまあ好き勝手喋って各方面に喧嘩を売る具合になったが、それでイイ。映画界の活性化のためだ。打ち上げで、映画祭を観に来ていた井之脇海くんも参加し、山本奈衣瑠さん、植田紗々さん、伊島空くん、奥野監督なんかとワイワイ飲む。井之脇くんから「マツーラさん、発言に気をつけて。言い方を考えた方がいいです。悪意を持って曲解されたらマツーラさんが悪くなるから」と忠告してくれる。ありがとな。井之脇くんとはもう何本も共演しているし、アタシは信用している俳優だ。井之脇くんは本当に優しいしアタシを心配してくれているのだ。でもさあ、アタシャもう怒りしかないのよ。アタシの好きな邦画・素晴らしい映画だと思う作品がことごとく興行的に惨敗し、映画祭には若い観客も少ない。去勢された芝居を「正解」のように優遇し、映画の出演料では生活も成り立たない。ちくしょー! って怒りがこの歳になってもおさまらねえんだよお。システムを変革するアタマも人望も勇気も経済力もない人間はさあ、それをみっともなく叫び続けるしかねえんでないかい?