某日、釣り脳になってしまっている自分自身が怖くなる。そろそろ白石組み『十一人の賊軍』のインだ。切り替えねば! 朝、倅の夏休みの宿題である「朝顔の研究」を制作。倅と一緒に朝顔を観察して、絵と文章に書く。倅が水やりをサボってしまい、根元の方の葉っぱが枯れていたが、それも絵にしていてなかなかいい出来栄えだった。倅はいい絵を描くのに、自分に自信がないのかあまり絵を描きたがらない。もったいないなあ、凄くいい絵を描くのになあ。宿題を仕上げたので、アタシはカフェ・ド・クリエで、数日分の日記を描き、シナリオを読む。仮スケジュールが出たが、まだ決定スケジュールに至らない。今後のスケジュールを整理して予定を立てる。さあ、今日から本格的にセリフに手をつけるゾ。テメエを撮影モードに叩き直さねば! 昼からセリフ念仏。今日は所沢に出て新所沢方面へ。何故、新トコに向かったかといえば、中古釣具店の『タックルベリー』が途中にあるのを知ったからなのでした。全然切り替えてねえじゃねえか! まあ、セリフ練習のついでだからお許しくだされ。『タックルベリー』に行くと、埼玉の店なのに結構海釣りの道具が揃っていて驚く。アジングの竿も発見。中古といえど想像していたより高えなあ。竿の値段ってピンキリだ。実際握ってみたかったが、店員さんに話しかけられず。タックルや樽カン、1グラムと2グラムのジグヘッドとクリア系のワームを買った。色々な道具があって目移りしちゃう。ああ、金が欲しい。夕方、倅と淵の森で竿を出す。崖沿いを探るとでっかいナマズが2匹いた。倅とワームでチョロチョロさせるが食いつかず。でも、投げているだけで楽しい。倅もハマってくれるといいな。
某日、倅の夏休みも後半戦。午前中、一緒に宿題をやって、市民プールへ。しかし水泳大会が開催されていて、泳げず。仕方ないので出直す。実家に顔を出して両親とおしゃべり。午後、倅とスイッチで「ボンバーマン」をやる。コンピューターが強くて全然勝てない。夕方、再び倅と市民プールへ。倅はビート板を使ってバタ足で225メートルを休みなく泳いだ。ついこの間まで大人用の深いコースを怖がって入れなかったのに、今日は全く気にする様子もなく、バチャバチャ泳いでいた。成長が早くて驚かされる。バタ足はマスターしたので、本日からクロールの手の使い方を練習。まだ、水をかく感覚がわかっていないが、そのうちわかるだろう。肩から腕を回す動作も苦手そうだった。でも、飽きずに練習して偉かったなあ。夜、「ボンバーマン」をやる。ストーリーモードクリアを2人で目指す。
某日、起きた時からカミさんがすこぶる機嫌が悪くて、「あんたはいいよね、1日中プラプラしてウチのことなんもしないでさ」「金も稼がないしホント視界に入らないで欲しい」「セリフ セリフって何やってんだかしらないけど、どうせ遊んでんでしょ」とイビられるので、さっさと『カフェ・ド・クリエ』に逃げ、白石組『十一人の賊軍』のシナリオを読む。午前中から、歩き念仏。府中から登戸を往復。方言セリフを聞きながら、ボソボソと口に出し早足で歩く。登戸で日サロに寄って身体を焼く。今回の白石組は、出演シーン全てでセリフがあるわけではないし、難儀な長ゼリフもない。セリフがあるシーンでも、1言、2言だったりする。だから、セリフを練習するのもコツがある。会話の流れの中で、1言だけ挟むって結構難しいのよ。覚えにくいし。だったら前日にパッと覚えてやりゃあいいじゃんって思うかもしれませんが、セリフが馴染んでいないとすぐバレちゃうんです。昔はアタシも1言のセリフなんか練習もせず、なんなら現場で覚えて言ったりしていたのですが、そういうやり方をしていると、(言い方が難しいのですが)やっぱり「セリフ」になっちゃうんです。「セリフ」を言っているって状態になる。もちろん、アタシたちは脚本に書かれている「セリフ」を言っているのですが、「セリフ」を言うにも、自分の身体や言葉に落とし込む必要がある。だから絶対に1言だろうが、練習が必要なんでございます。何百回、何千回とセリフを口にして、落とし込む作業をやらなければならん、ってアタシは考えています。辛いしキツい練習だけど、セリフをたくさん口にして落とし込めば、撮影時にどんなことがあっても対応できるし自分の言葉になっている。まあ、そういう事なのです。カミさんにも理解してほしいが、叶わぬ願いだろう。アタシだってプラプラしているように見えて、実際は仕事してんだから! 夕方、倅と一緒に「ボンバーマン」。夜、アジングのユーチューブを色々と観て寝落ち。ああ、竿出したい。
某日、朝からセリフ念仏で聖地霊園コース。久しぶりに祖父母の墓参り。お墓参りなのに、映画のクランクイン前の願掛けみたいな個人的恒例行事になっている。アタシにとっては祖父母が映画の神様なのかしら? お参りを終えると急に雷雨。屋根のあるバス停に避難してやり過ごす。所沢までセリフ念仏して池袋へ。釣り師匠の川瀬陽太おじさんに御指南いただき、「タックルベリー」にて、ついに、ついに、海釣り用のロッド(竿)とルアーを1万で購入せり! やー、やりましたよ! 金ないアタシが無理して買っちゃいました。まず、川瀬師匠に用途を聞かれる。「何を釣りたい?」「アジっす! アジやりたいっす!」「まあ、マツーラがやるなら旅先だろ? したら長いと持ち運び大変だな。分割できるパックロッドだわ」「おす!」店員さんにパックロッドを聞いてくれる川瀬さん。予算も伝えてくれる。「こちらは4ピースの竿でライトロックゲーム用なのでアジもいけますよ」優しそうな店員さんが勧めてくれた。かっこいい竿で分割でき、持ち運び用のケースもついている。最高じゃないか。約7000円。残金が不安になる。「川瀬さん、リールって3000円で買えますか?」「マツーラ、釣り道具はピンキリだから上を見たら天井知らずだが、大丈夫よ」確かに、ガラスケース内に展示されているリールは中古でウン万円のがたくさんある。ただ、野ざらしで置かれたカッコいいリールが3000円であった! 「まあ、この2000番くらいでいいんじゃねえか?」「おす!」素晴らしい、完璧じゃないの。予算内に収まった!ロッドは「メジャークラフト」のクロステージ・CRXーS764UL。ソリッドティップのライトロックゲーム用4ピースモデル。アジ・メバルいけます! スピニングリールは「プロックス」のネロスト2000番。ルンルン気分で浮かれていたら「マツーラ、ラインは?」ああ、忘れていた!釣り糸が必要じゃないか!で、店員さんに色々聞いて、メインラインをエステルラインの0・4号、ショックリーダーにフロロカーボンの1号を購入し、更に中古ワームとリグヘッドを買ってなんとか全財産12000円で収まりました。やったね! 川瀬さんと「伯爵」でコーシーを啜りながら釣り談義。金がないので奢っていただく。更にダイソーでラインカッターと保冷袋、小物ケースを買っていただいた! 師匠、ご馳走様です! さあ、うちに帰ったらカミさんには「川瀬さんからいただいた竿だ」と言って誤魔化そう。すぐに柳瀬川で投げてみたいが、そんなにルンルンだと怪しまれるから、市民プールでも行くべえか。倅とプールに行って泳ぐ。倅に、ビート板を使ってクロールの手の使い方を教える。なかなか覚えがいい。夜、倅と「ボンバーマン」。これでアタシの時間だ。早速、ロッドをつなげ、ラインを通す。メインラインとショックリーダーをFGノットという結び方でつなげるが、糸がメチャクチャ細いからスゲー難しい。不慣れな事もあり、四苦八苦する。さあ、これで明日は竿を出せる。裏の柳瀬川で試竿だわいや!
某日、朝から「カフェ・ド・クリエ」で白石組のシナリオ。まだまだアイディアが浮かぶ。いい状態だ。そのまま府中本町ー登戸往復コースを歩き、セリフ念仏。流石にこの暑さで歩いている人が少ない。多摩川ではチョイチョイ竿を出している釣り人を見かけるが、何が釣れるのかとても気になる。ああ、すぐに釣りに興味がいってしまうので、集中してセリフをつぶやく。暑さで歩速が落ちて、4時間半歩いて終了。クソ暑かった。うちに戻って、さあ試し釣りだ! 倅を誘って裏の柳瀬川に出る。川淵の深みにナマズを2匹見かけた。倅にはそこを狙わせて、アタシもとうとう愛竿を振る。なに、この投げ心地の良さ! 今までのクソ竿とは次元が違う。1グラムのジグがちゃんと飛んで行く。まだ竿の長さに慣れていないので、本気では振れないが、それでもビューンと飛ぶ。素晴らしいな。倅が根掛かりさせたり、お祭りさせたりで、なかなか自分の竿が振れなくてもどかしい。4投目で手元にビビン!ってアタリがあったので、軽く合わせたら、初釣果! 手のひらサイズの稚鮎ちゃん! 嬉しい! 柳瀬川に鮎がいることも嬉しいし、アジ用のタックルで鮎が釣れたのも嬉しい。しかもちゃんと口掛りしてるよお。川瀬師匠が言う「竿やリールが合ってなくても釣れる」ってのは本当なんだな。すぐにワームを外し、はしゃぐ倅に持たせたら、跳ねて逃げられた。ああ、写真撮りたかったなあ。アタシも慌ててしまい、ガラケーを水没させてしまった。(うちで乾かしたら直った)蚊も出てきたし、鮎も釣れたので帰宅。倅も嬉しそうだったが、何を隠そうアタシが一番嬉しいのだ。明日、早起きして竿出しに行こうかしら? 川瀬師匠に報告の電話。班長さんからも入電あり。夜、今日のマグレ当たりが効いてしまい、パソコンでずーっと釣り具を眺めてしまう。釣り、楽しいなあ。このままでは釣りモードになってしまうので切り替えるために、ネットフリックスでロバート・エガース監督『ライトハウス』観る。
某日、朝、倅を保育園に送って、「カフェ・ド・クリエ」でシナリオ。色々整理がついてスッキリしてきた。今日は前乗り予定だったが、当日入りに変更。時間ができたので、東久留米の「ビックベリー」に歩いて、セリフ念仏しながら向かう。炎天下、1時間半。所沢街道沿いにありました。釣具店「タックルベリー」のデカイ店舗で「ビックベリー」なんだろうな。あるわあるわ釣り道具がわんさか。竿を見ているだけで幸せになる。ああ、倅にも買ってやりたい。そして一緒に釣行したい。道具が欲しくなってしまうが我慢。中古のワームと500円の中古ヒップバッグを購入せり。ウチまで再び歩き念仏。中古バッグがかび臭かったので、手洗い・漂白。夕方、倅をお迎えに行って、柳瀬川で釣り。昨日はアタシが鮎を釣った。今日は倅に釣らせたかったので、自分の竿は持って行かず。倅のオマツリや根掛かり対処の特務隊員に徹する。残念ながらアタリもなかった。まあ、仕方ねえなあ。帰るとカミさんが激怒している。昨日の釣りで、原因不明のボツボツが倅の身体中に出ているとの事。ケムシかなあ? アタシがあまり気にしていないのを察知して、「子供を事故で死なせるのって、ほとんど父親が原因なんだわ」「あんたのその無責任さが事故を呼ぶ」「釣りに連れてかないで」本人が行きたがってんだからいいじゃん。虫刺されや湿疹なんか死なないんだからいいじゃないの。価値観の違いだなあ。水澤さんから電話。「日本対俺の短編、面白かったよ!」とのこと。夜、山下敦弘監督・赤堀雅秋脚本の短編『日本対俺』を観る。自分の芝居の反省は多々あれど、声を出して笑ってしまったし、切なくなった。アタシはメチャクチャ面白かった! 編集ってすごいな。山下組の佐藤さんが編集してくれたそうで、撮影時は回しっぱなしで20分くらい芝居していたのだが、それを5分の尺にしてわかりやすく面白くなっていたお客さんに伝わってほしいなあ!